マイナゴ
職場温度マイナス5℃プロジェクト
2025年 9月 26日

オフィスでの水分補給マニュアルと実践例

はじめに

夏場のオフィスは冷房が効いているため「涼しいから安心」と思われがちですが、実際には隠れ脱水や冷房による体調不良が多発しています。長時間のデスクワークで喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分不足に陥るケースも珍しくありません。そこで重要なのが オフィスにおける水分補給マニュアル。組織としてルールを整え、社員一人ひとりが実践することで熱中症やパフォーマンス低下を防ぐことができます。


オフィスで起こりやすい水分不足の原因

  1. 冷房環境による乾燥
     エアコンの効いた室内は湿度が下がり、気づかぬうちに体から水分が奪われる。

  2. 喉の渇きに気づきにくい
     デスクワーク中は集中しているため、脱水症状の初期サインを見逃しやすい。

  3. コーヒーやお茶の摂取偏重
     利尿作用のあるカフェイン飲料ばかりだと、かえって水分不足につながる。


水分補給マニュアルの基本ルール

1. 定期的な摂取

  • 喉が渇く前に「1時間に1回、コップ1杯(約150〜200ml)」を目安に。

  • 夏場はデスクに必ず飲料を常備する。

2. 適した飲料の選び方

  • 推奨:水、麦茶、経口補水液、スポーツドリンク(薄めて使用)。

  • 控えめ:コーヒー、緑茶、アルコール(脱水を助長)。

3. 摂取量の目安

  • 1日あたり1.2〜1.5リットルを最低ラインとし、暑い日や外出時は2リットルを目安に。

4. 補給の工夫

  • 冷水ではなく常温水を適度に飲むことで胃腸への負担を軽減。

  • 小まめに分けて飲む「ちびちび補給」を習慣化。


実践例:オフィスでできる工夫

デスクワーク中

  • マイボトルをデスクに置き、飲む習慣を可視化。

  • PCやスマホに「水分補給アラーム」を設定。

会議中

  • 会議室にウォーターサーバーを設置し、全員が自由に飲めるようにする。

  • 長時間の会議では「休憩=水分補給タイム」とルール化。

リモートワーク時

  • 自宅勤務でも水分補給の習慣を忘れないよう、作業スペースに飲料を置く。

  • オンライン会議の冒頭に「水分補給の声かけ」をする企業も。


導入事例

  • IT企業A社
     全社員にマイボトルを支給し、オフィスに給水ステーションを設置。水分摂取率が向上し、夏場の体調不良者が減少。

  • メーカーB社
     「1日1.5リットルチャレンジ」を導入。飲んだ水分量をアプリで管理し、健康管理と社内交流のきっかけに。

  • 中小企業C社
     会議中に必ず飲料を持ち込むルールを設定。熱中症のリスクが低下し、社員からも「働きやすくなった」と好評。


水分補給と合わせたい工夫

  1. 塩分補給
     汗をかく日はタブレットや梅干しで塩分補給も。

  2. 室温・湿度管理
     温湿度計を設置し、快適な環境を維持することで脱水予防。

  3. 健康教育
     社員研修で「隠れ脱水」のリスクを伝え、習慣化を促す。


補助金・制度の活用

  • 職場環境改善助成金(厚生労働省)
     ウォーターサーバーや給水設備の導入費用が対象となる場合あり。

  • 自治体の熱中症対策支援制度
     職場の水分補給促進の取り組みを助成するケースも。


まとめ

オフィスでの水分補給は「個人の意識」に任せるのではなく、組織全体でルール化することが重要です。

  • 喉が渇く前に定期的に飲む

  • 適切な飲料を選び、1日1.5リットルを目安に摂取

  • 会議やリモートワークでも水分補給を習慣化

  • 導入事例や補助金制度を活用して取り組みを後押し

水分補給マニュアルを整備し、実践例を広げることで、オフィス全体が健康で快適に働ける環境を実現できます。